不動産投資をする前に絶対読んでほしい1冊[やってはいけない不動産投資]
[やってはいけない不動産投資]を読みました。読む前は、買ってはいけないシリーズみたいに、ちょっとしか入ってない成分のことを、誇張して説明しているのかと思ったのですが、実際は全然違いました。
不動産投資で失敗した人からだけでなく、陥れた不動産企業や、スルガ銀行など関係者から情報を集め、不動産投資詐欺について克明に、また客観的に書かれていました。
▼恐るべき実態
●自己資金ゼロで投資できますよ!
•銀行からの借り入れが増えて、金利だけで利益が吹き飛ぶ
•貯蓄額が少なく銀行からの借り入れができない場合、銀行と不動産業者がグルになって貯蓄額を水増しして融資を通す。(コピーをスキャンし、フォトショでゼロを増やす。なんて序の口)
•本来は物件価格の8-9割までしか借り入れ出来ないのに、物件価格を偽り1.2倍の価格で契約書をつくり、フルで借り入れ。実際に購入する際はお値引きとする。
●満室で管理状態もいいんですよ!
•ほとんど空室なのに、従業員名で賃貸契約をでっち上げ。満室に見せかける。
•地方のボロボロのアパートをさもいい物件であるように見せ、何千万も売値を釣り上げ。
•サブリース契約を結んでも、企業の都合で数年でストップ。一気に赤字に。
本来仲介手数料は物件価格によって最大5%と決められています。ですが、こうして不動産会社が物件価格を釣り上げ、本来なら借り入れできないような人にも貸し付け購入させることで、何千万もの利益をとるのだそうです。ちなみにこれ、何百件も起こっています。
不動産投資サイトの楽待ちや健美家のサイトにセミナーの案内をだし、投資に興味がある人をカモるのだとか。
無料のセミナーほど、高くつくものはありませんね。
また、著者自身も不動産投資経験があり、堅実に投資すれば可能性があることも示唆されていました。タイミングだったり、自分で足を運んでどこまでコミットできるのかがポイントだそうです。
読みやすい本でしたし、勉強になりました。不動産投資未経験の人から、すでに投資している人までぜひ読んでほしい良書でした。