OLお仕事日記

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君の膵臓を食べたい、人気の理由がやっとわかった!

2017年に公開になった映画「君の膵臓を食べたい」。

アマゾンプライムに早くも上がっていました!少し前にテレビでも放送されていたのですが、見逃していたのでこれは!と思って鑑賞。

アマゾンの評価では星4.3と高評価なのも頷ける名作でした。

 

君の膵臓をたべたい

▼あらすじ

高校時代のクラスメイト・山内桜良の言葉をきっかけに母校の教師となった【僕】。

教え子と話すうちに、彼女と過ごした数ヶ月を思い出していく――。膵臓の病を患う彼女が書いていた「共病文庫」(=闘病日記)を偶然見つけたことから、【僕】と桜良は次第に一緒に過ごすことに。だが、眩いまでに懸命に生きる彼女の日々はやがて、終わりを告げる。桜良の死から12年。結婚を目前に控えた彼女の親友・恭子もまた、【僕】と同様に、桜良と過ごした日々を思い出していた。そして、ある事をきっかけに、桜良が12年の時を超えて伝えたかった本当の想いを、2人は知る――。

君の膵臓をたべたい

君の膵臓をたべたい

 

 ▼見どころ1 キャストの演技に涙が止まらない!

・ヒロイン山内桜良役の浜辺美波さんと、主人公役の北村匠海(学生)と小栗旬(大人)の演技が本当によかったです。

浜辺美波さんが気丈に天真爛漫に振る舞う姿は、石田衣良原作「美丘」の吉高由里子を思い出しました。悲しいことを明るく言うシーンや、突拍子もないことをさも当たり前のように言うところ、すごく好きでした。

個人的には笑った顔が「石原さとみ」に似ている!と思っています。笑(目元が似てるのかな?)

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北村匠海さんは、主人公である「僕」の性格を上手く上手く表現していました。主人公の「僕」は内気で、他人に興味がない生徒だったのですが、桜良との出会いでだんだんと変わっていきます。最初は下を向いていて周りの人が全然写っていないのですが、少しずつ表情がつくようになり、周りの人たちの描写が増えていきます。

きっと「僕」の世界が広がっていくのを表現したかったのだと思います。

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▼見どころ2 伏線がいっぱい

この本は小説が原作で、その後実写映画、アニメ映画、と様々に作品化されています。その理由の一つに伏線の多さがあると思います。

出てくるもの一つとっても意味がいくつも込められていて、それぞれに想像の楽しみがあります。

 

勝手に伏線と思っていること

・主人公二人の名前 桜良(さくら)と春樹(はるき)

→桜良は最後に満開の桜が見たい、と言います。でも桜の時期は過ぎていました。そこで、「僕」は願いを叶えるため遅咲きの桜を探して、一緒に見に行こう!と計画を立てます。

「僕」の名前は「春樹」。春の木=桜。桜良にとっての願いや希望とも取れますね。

 

・「星の王子様」に込められた意味

→序盤で桜良は「僕」に星の王子様の本を貸します。物語最後まで出てきて、重要な位置づけになっていますが、他の方の考察を見ていると、意味が諸説あります。

悲しみに暮れる王子の元に現れたキツネは、「仲良くなる」とはどういうことか?を通じて、友情や愛情という物を王子に教える。映画でも「僕」が桜良からのメールを読んで、「そうか僕たちは仲良くなってたんだ」とつぶやくシーンがあったり、キツネとの別れのシーンで王子が、「相手を悲しくさせるのなら、仲良くなんかならなければ良かった」と言うシーンなどは、桜良が親友の恭子を悲しませないために、病気の事を徹底して秘密にしていることにも繋がる。

出典:https://cinema.ne.jp/recommend/kimisui2017081117/

自身は星の王子様のラストが桜良の思いと近かったら貸し出したのではないかと感じました。

(星の王子様の一部)

別れを悲しむ「ぼく」に、「自分は自分の星に帰るのだから、きみは夜空を見上げて、その星のどれかの上で、自分が笑っていると想像すれば良い。そうすれば、君は星全部が笑っているように見えるはずだから」と語る。王子はヘビに噛まれて砂漠に倒れた。

翌日、王子の身体は跡形もなくなっていた。王子が自分の星に帰れたのだと「ぼく」は考え、夜空を見上げる。王子が笑っているのだろうと考えるときには、夜空は笑顔で満ちているように見えるのだが、万一王子が悲しんでいたらと考えると、そのうちのひとつに王子がいるであろういくつもの星々がみな、涙でいっぱいになっているかのように、「ぼく」には見えるのであった。

最後に桜良の手紙がこの本と一緒に隠されていました。

桜良は、残された人たちに、悲しい思い出ではなくて、楽しかった思い出やよかったこと、未来への希望を託したかったのではないかと感じました。同じ出来事であっても切り取る側面やその人の気持ちによって笑顔に変わるように。

・君の膵臓を食べたい に込められた意味 

最初はカニバリズム的なものを想像していました。苦笑

作中では3回出てきますよね。最初は「悪いところの肉を食べると良くなる」いわゆる医食同源の意味。次に出てくる時は、相手が食べることによって、「その人の中でずっと生き続ける」という意味。

そして最後の1回。

「僕」は桜良のように人を認めることができ、人に認めらる、そして人に愛される、人を愛することができる人になりたいと強く思いました。

また桜良も同じように、他者との関わりの中で生きるのではなく常に「自分」を持っている「僕」になりたいと強く思いました。相手の爪の垢を煎じて飲むだけでは足りなくて、もっと強い意味で「君の膵臓を食べたい」という言葉を使いました。これを二人とも思ったのですよね。相手に対する強い憧れとが入ったこの言葉は「あなたのことが好きです」よりもずっと強い愛の言葉だと感じました。

 

まとめ 納得の名作でした!

君の膵臓を食べたい、人気の理由が頷ける名作でした。

小説版と映画版とではちょっとラストが異なるようで、映画は12年後から話が始まりますが、小説版では高校でお話が終わりです。なので、小説版でその後が気になっていた人にも嬉しい作りになっています。

そして映画版から見た人は小説版が読みたくなる、という作りに。(←今ここ)

オーディオブックなんかもあるそうなので、まだまだキミスイワールドを楽しめそうです!まだ見てないよっていう方は、興味があればアマゾンプライムで上がっていたのでぜひ見てみてください♪